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2008.07.01

ゼスト御池店から 今話題の梨木香歩の本より

みなさんこんにちは。とうとう7月ですね。あっという間に2008年も半分が終わってしまいました。
御池店から10日ぶりにご紹介するのはこちらの本です。

梨木香歩『ぐるりのこと』(新潮文庫,420円)
ぐるりのこと

今『西の魔女が死んだ』が映画化され話題になっている児童文学作家・梨木香歩さんのエッセイ集。
ある時は海外で,ある時は国内で,そこで触れた「ぐるりのこと」から様々な考えをめぐらせる,そんな一冊です。

この本は雑誌に連載された一話完結のオムニバス形式ですが,「境界」が一つのコンセプトになっています。
例えばイギリスのセブンシスターズに行った時の,それまで歩いてきた草原の丘と目の前に広がる海との境界。テレビに映るアフガニスタンの女性の,ヘジャーブというかぶり物で隔てられた女性と周囲との境界。
その境界において,彼女は色々なエピソードを思い出し,そこに重ね合わせます。

作家さんというのはそうかも知れませんが,目の前に見えるものをその見えるものだけに留めず,今まで自分が見聞きしてきた様々なものを連想して結び付けていく様子が非常に印象的です。本当に色々なことを考えているんだなあと。そうして一つ一つの世界が結び付いて,物語という大きな世界が創作されていくのではないでしょうか。

皆さんも梨木さんの頭の中,覗いてみてください。

(文芸担当)

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