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2008.07.17

ゼスト御池店から 一部のマニアにしかおすすめできない本

みなさん…

「 酷 道 」

という言葉をご存じですか?

これで「こくどう」と読みます。「国道」のもじりなのですが,国が道路法に基づいて指定した路線にも関わらず,とてもそうとは思えないほど状態が酷い国道のことを,地理ファン・道路ファンの間で「酷道」と呼んでいます。

今までにもウェブサイトを中心に酷道のレポートが掲載されていましたが,最近では動画投稿サイトの流行によって,「酷道」を実際に走って録画した映像が多く見られるようになりました。今年に入って「タモリ倶楽部」でも取り上げられたことがあります。

それによって「酷道」はより多くの人に認知されるようになり,このたびこんな本が出ました。

『酷道をゆく』(イカロス出版,1巻1,575円・2巻1,680円)
酷道をゆく  酷道をゆく2

これらの本では全国各地の酷道がレポートされています。

それにしてもまあ,これが国の道か,と呆れんばかりのラインナップです。
一車線なのはもちろん,ガードレールがない,舗装が荒れている,急坂・急カーブ,土砂が崩れて以来通行止めが続いている,そもそも開通の計画自体が頓挫している…。

我が京都からは国道477号線が1巻の方にエントリーしています。これもそれなりに酷く,どこを走ってるのか分からないルート設定,信じられない急坂,異様な狭さ,など色とりどりです。

特に酷道ファンの間で有名なのが「百井別れ」試しに検索してください。結構出てきますよ!)。本線にくっついた脇道のような道路が477号線に設定されていて,477号線をたどるためには180度のターンが必要で,ほとんどの車が切り返さないと曲がりきれないという酷いポイントです。

他にもこういった道ばかりが本書で紹介されていて,思わずワクワク,思わず冷や汗,と楽しくなってしまいます。

でもこういう道,走りたいですか?

実際走るにあたってはかなり大きなリスクがあります。ガードレールのない崖から落ちたり大きな落石があったりしたら助かりませんし,運よく助かっても携帯電話が通じなくて人が呼べない,ということもしばしばです。よっぽど技術があって準備も入念にしなければこういう道は簡単には走れませんし,私も実走は全くおすすめしません。

走るのは走りたい人に任せてその映像だけが見たい!という願いをかなえてくれたのは2巻です。
2巻には一部の酷道を実際に走った動画が収録された動画が付録としてついてます。

特に全線を走ったのが,大阪と奈良を結ぶ国道308号線。これも「暗峠」(くらがりとうげ)という難スポットを擁した有名な酷道です。古くから残る趣のある歴史的な街道が国道に指定されたというパターンで,かの松尾芭蕉がそのあまりの急坂にずっこけたという話が残っているらしいです。

実際にその走行動画を見てみると,冷や汗が出るようなポイントが続出してきます。よく車で走ったな,と思わんばかりです。でも,私はPCにかじりついて見てしまいました。

こういう本は万人には受けないと思いますので(地図を見るのは嫌いじゃないという当店女性スタッフも「これはちょっと分からない…」と申していました),まずは実際に店頭でご覧になることをおすすめします。

この本は他の書店さんでは雑誌コーナーで置いているところが多いかと思いますが,当店ではサブカルコーナーにてがっつり積んでいます。その他にも当店のサブカルコーナーは担当者の好きな本ばっかりを並べていますので,趣味の合う方はきっと楽しんでいただけるかと思います。ぜひご覧になってみてください。

(文芸担当)

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