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2008.06.07

ゼスト御池店から おすすめの文庫

こんにちは。外はすっかり梅雨空ですがお元気ですか。

今日御池店からはこちらの小説をご紹介します。
古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』(文春文庫,570円)
ベルカ、吠えないのか?
2006年の「このミステリーがすごい!」トップ10にも入った作品なのでご存じの方も多いのではないでしょうか。先月満を持して文庫化しました。

表紙をご覧いただいても分かる通り,この作品の主人公は「イヌ」達です。




最初の舞台は1943年,アリューシャン列島のキスカ島。撤収した日本軍に取り残された4匹の軍用犬からこのストーリーは始まります。

この4匹に連なる犬たちは,ある者はソ連へ,ある者はアメリカへ,またある者は中国へ。
時には運命に翻弄されながら,時には運命を切り開きながら,時には人生(犬生?)を交錯させながら,我々の知らない裏歴史の一ページを刻んでいきます。

ストーリーは過去と現代を交錯する形で進んでいき,最後には一本に繋がります。そこであなたが見るものは…。そして,ベルカたちの行く先は…。
ここからは読んでみてのお楽しみです。

読む前のイメージは「主人公が犬かあ…?」という感じだったのですが,語り手の視点でストーリーが進んでいき,またストーリーが大変濃く,そういう変な先入観は払拭されました。

現代史って複雑でややこしいものですが,そうした歴史の中に犬たちの足跡がガッチリ絡んでいくのが実に見事です。この本もどんどん次のページが読みたくなりました。
(最近はこういう本との出会いが多くて本好きの一人として大変嬉しいです。どんどんこのブログでもご紹介して参りますのでお楽しみに!)

本書の冒頭にはこう書かれています。

 「ボリス・エリツィンに捧げる。
     おれはあんたの秘密を知っている。」


さあ,その「秘密」とは何か。ぜひ本書を読んでみてください。
(文芸担当)


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